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静岡大学2022年前期M1第1問

おはようございます。Tです。

今日は亡き父の誕生日です。亡くなって数年経ち,私自身もそれなりの年齢なので,感傷に浸るなんてことは全くないのですが,元自衛官の父が,今の世界,そして日本の状況を見て何を思うのだろうとは思います。

政治の話は炎上への第一歩,と言いますので,これくらいにしましょう。
昨日で琉球大学は終了したので,今日から新たな大学。静岡大学をやります。

まず,表題の「M1」とは何ぞ?ということですが,この大学は,前期or後期,また学部学科ごとに複数の問題があり,表紙に印刷されている識別記号です。前期は次の3つがあります。

M1:教育学部(学校教育教員養成課程)(音・美・保体教育専修除く)
   理学部(生物科学科,地球科学科),農学部,地域創造学環(選抜方法A)
M2:情報学部(情報科学科),理学部(物理学科,化学科,創造理学コース),工学部
M3:理学部(数学科)

ざっくり言うと,M1が文系(もしくは文理融合?),M2・M3が理系で,理学部数学科は独自の問題を含む,と言ったところ。完全に別々の問題ということはなく,いくつかは共通問題もあるようですが…。

これを順番にやっていきます。まずはM1の第1問。空間のベクトルの問題です。

静岡大学2022年前期M1第1問_b0418931_09311321.jpg

平行六面体ですが,底面・上面は正三角形を2つつなげてできるひし形,側面はすべて正方形なので,床に置くとまっすぐ立つ形です。
まず(1)は,内分点の位置ベクトルの公式と,ベクトルの引き算の計算のみの素直な問題です。

静岡大学2022年前期M1第1問_b0418931_09311337.jpg

(2)は,(1)で求めたベクトルの長さの2乗を展開し,mの関数とみて最小となる場合を調べる,というこれまた素直な問題。このタイミングで,ベクトルa,b,cの長さや内積を調べていますが,これまた図形が素直なので特に問題はないでしょう。

静岡大学2022年前期M1第1問_b0418931_09311343.jpg

なお,動く点がPだけ(Qは定点)なのと,点P,Qが乗っている三角形DEGも二等辺三角形なので,(2)についてはベクトルを使わず図形的に片づけることもできます。文章や図は簡略化していますが,PQが最小⇔PはQからDEに引いた垂線の足,ということで,次のようになります。

静岡大学2022年前期M1第1問_b0418931_09311314.jpg
どちらを正式な解答として採用するか…は,主題がベクトルなので前者とするのが空気を読んでいますが,こうやって2通りで同じ答えにたどり着くことを確認するのは,普段の学習の姿勢としては非常に重要です。


M1は全3問のため,明日・明後日まで続きます。

by mathmathmass373 | 2022-05-26 09:43 | 大学入試数学 | Trackback | Comments(0)