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共通テスト2023年数学Ⅰ第3問

Tです。引き続き,共通テスト数Ⅰの第3問をやっておきます。

第3問は,データの分析です。これも大半はⅠA問題と共通。しかし順序はⅠAの方は逆になっています。何故わざわざ逆にしたのか…と少し話題になっていましたね。

全体としては,教科書内容の解説みたいな解答となってしまいました。昨年の反省(?)を活かして,問題全体が大人しくなったことも影響しています。
(1)は,四分位数を求めるための2つの値が,ヒストグラムにおける同じ階級に属しているから,四分位数も同一の階級に入る,というのをわざわざ3つやらされます。(ⅠAでは2つだけやらされます)
(2)は,箱ひげ図に関する読み取り問題。「上の棒」,「上の箱」,「下の箱」,「下の棒」の領域に,データの値のおよそ4分の1が含まれるというのが基本です。“およそ”と付くのは,中央値や四分位数が境目に入るのかどうかが変わるから。たとえば,値の個数が20のとき,中央値である箱の中の線分の上に実際に値が存在するとは限らない,というものです。この辺りに一応注意しながら,正しい選択肢を注意深く選んでいきます。
(3)は,散布図が付いていますが,これは単なる飾りです。毎年恒例の,散布図4択問題は今年はありませんでした。特に昨年の問題は,プロでも間違えるような悪問で,これはさすがに出題者も反省したのでしょう。しかし,相関係数を単に機械的に計算させるのは相変わらず。
そして,(ii)は数Ⅰ限定の問題で,変量の各値を◯◯倍すると,平均値も◯◯倍,分散はその2乗倍…という,これまた定番のやつです。例年「データの分析が鬼門(鬼問?奇問?)」と言いますが,今年はかなり平和でした。

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さて,昨日の三角比,今日のデータの分析と,数Ⅰの問題の一部を間引いて数ⅠAに流用しているという感じですね。なので,ⅠA問題のうち数Ⅰ範囲の部分は,随分薄っぺらい印象を受けます。昨年の平均点大暴落は記憶に新しいところですが,もしかすると,このような問題作成がされているせいで,相対的に数Ⅰ部分が簡単になり,反対に数A部分で多くの受験生が大失点しているというのが実情なのかもしれません…。
そうすると,明日の第4問は,バスケ問題が少し増量されて出てくるのでしょうか…?

by mathmathmass373 | 2023-01-23 03:30 | 大学入試数学 | Trackback | Comments(0)