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公立千歳科学技術大学2023年中期第1問(7)

こんにちは。Tです。

いよいよ連休も終わりですね…。私はとっくに終わっていますが(笑)
なので,公立千歳科学技術大学の2023年中期,小問集合ぐらいは今日で終わらせましょう。
7つ目は,昨日に続いて数Ⅲ.逆関数が絡んでくる問題です。

公立千歳科学技術大学2023年中期第1問(7)_b0418931_00421542.jpg
関数のグラフとその逆関数のグラフは,直線y=xに関して対称です。このことから,
y=f(x)のグラフと直線y=xが共有点を持てば,逆関数のグラフもその点を通る
ことは分かります。
しかし,この逆が成り立つかどうか,つまり
「y=f(x)のグラフとその逆関数のグラフとの共有点は,必ず直線y=x上にあるか?」
という問いかけに対しては,若干の注意が必要です。

①まず,上の主張から”関数のグラフ”という言葉を取り除くと,逆の方の主張は成り立たなくなります。というのも,ある曲線上の異なる2点A,Bが,直線y=x上にはなく,かつこの曲線に関して対称であれば,元の曲線の式でxとyを入れ替えた式が表す曲線もこの2点A,Bを通ります。
②考えるのが”関数のグラフ”なら,このような厄介なことは起こらずスムーズに話が進むか…というと,これまた簡単ではありません。考える関数のグラフがそもそも直線y=xに関して対称な場合(たとえばy=-x+4),①で言うような点A,Bの組がそこらじゅうに存在することになります。

なので,世間ではしばしば「y=f(x)のグラフと直線y=xの共有点は,f(x)=xより・・・」とやるのですが,本当は,y=f(x)のグラフの形状について言及しないと,不完全な解答であるというジャッジを下されるおそれがあります。なので,私の個人的な思想ですが,よほど計算がたいへんになる場合を除いては,f(x)=xではなく,f(x)=f^-1(x)を考える方が安全では…と思っています。(この問題は途中の解答不要だからいいじゃん!というのはおいといて)

公立千歳科学技術大学2023年中期第1問(7)_b0418931_00421552.jpg

これぐらいの計算なら何とかなるし,何とかしたいですね!!

Commented by mrrclb48z at 2023-05-08 16:29 x
qiita内でリンクしました。ありがとうございました。
√x+1の逆関数「2023公立千歳科学技術大学中期【1】(7)」をWolframAlphaとsympyでやってみたい。
https://qiita.com/mrrclb48z/items/697eb56ab6926a6f305d
by mathmathmass373 | 2023-05-07 11:40 | 大学入試数学 | Trackback | Comments(1)